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普通預金のお金をほったらかしにするとなくなる?預金の消滅時効のお話

   

2012年に時の政府は、休眠口座をその前年に発生した東日本大震災の復興財源に充てると発表したことがありました。

休眠口座といわれてもピンとこない人もいるかもしれませんが、簡単に言うと長いことまったくお金に手のつけられていない、放置された口座をさします。
この休眠口座の話の中で、休眠口座と認定されるとその口座のお金は銀行のものになると報道されたことがありました。
この話は果たして本当なのでしょうか?そこでここでは、銀行口座と消滅時効の話について紹介します。

論理的には5年が消滅時効

なぜ休眠口座のお金が銀行のものになるかというと、消滅時効と呼ばれる民法上のルールがあるからです。
銀行預金は法律上、銀行に貸しているお金になります。すなわち銀行は債務者であり、預金者は債権者という扱いになります。

このような債権の問題に関して、債権の主張を一定期間行わないとその権利自体が失効するルールがあります。これが消滅時効で、債権の場合10年間行使をしないと失効します。

債権の中でも商事債権と言って、ビジネスによって生じた債権の場合、消滅時効の適用される期間はさらに短くになります。5年間、一切権利行使をしないと権利がなくなります。実はこの商事債権が銀行預金の場合適用されるのです。

債務者の銀行は、商業活動を行っている商人です。この商人相手のお金の貸し借りに該当する以上、商事債権となります。ただし信用金庫や労働金庫、信用協同組合のような金融機関の場合、共同組織であり、法律上商人扱いにはなりません。
この場合金融機関にお金を預けていても、商事債権にはならず、一般的な債権の消滅時効である10年が適用されます。

では5年とか10年という期間の始点はどこなのでしょうか?これは最後の出入金からになります。出入金をしたということは、銀行はその債務を認めたことになって、出入金をするたびに時効期間はリセットされます。

5年以上経過するとお金は取り戻せない

中には昔口座開設して、そのままずっと放置していて、もしかすると休眠口座になっているかもしれないという人もいるでしょう。
上で紹介した話を見ると、5年以上経過すると自分のお金でも取り戻せないような感じがするかもしれません。しかしあくまでも上で紹介した話は、「理論上そうなる」というレベルです。実際には5年以上放置した銀行口座からでもお金を引き出すことは可能です。

消滅時効は自動的に適用されるのではなく、一つ条件があります。
それは債務者が援用をして初めて消滅するという条件です。

援用とは、時効の効果を得るという意思表明をすることで、銀行が皆さんに対して「時効になりましたから口座のお金を支払いませんよ」と伝えて初めて消滅します。

しかし実際問題銀行がこのような援用をすることはあり得ません。よって、5年以上放置をしている口座でも預金者は自分の口座から自由にお金を引き出すことはできるはずです。

休眠口座が銀行のものになる理由

休眠口座のお金は銀行のものになるという報道も実際なされましたが、これには誤解があります。

債務は会計上と法律上では扱いが異なることが、誤解を生み出す原因です。
法律上預金は債務になります。しかし銀行が預かっている預金を債務として扱うのは、会計上おかしいという考え方が一方であります。

そこで会計処理では、預金を銀行の資産として計上します。
このため帳簿上は、銀行が休眠口座のお金を自分のものにしたような感じになってしまうのです。

しかし実際に銀行が休眠口座のお金を自分のものにすることはないです。
休眠口座を持っている人は実際に手続きをすればわかりますが、普通通りの取引方法で預金は引き出せます。

休眠口座の確認を

「もしかしたら休眠口座があるかもしれない」と思っているのなら、実際にその金融機関に問い合わせておきましょう。
心当たりのある支店に問い合わせれば、口座があるかどうかのチェックができます。
口座の確認ですが、必要な情報は2つだけで自分の名前と生年月日を伝えれば口座の確認はしてもらえます。
休眠口座を特定するためには、支店が重要です。
銀行ではペイオフ対策として、本部に日本全国の支店の口座を名寄せするシステムはあります。

本部に問い合わせをすれば支店がどこか関係なく、口座のあるなしがわかるような気がしますが、このシステムは休眠口座の特定などには利用されていないのです。

このため、口座のあるなしは個別の支店で手続きをお願いすることになります。

■まとめ■

あまりに昔に銀行口座を開設して、放置していると自分自身が休眠口座の存在自体を忘れてしまっていることが多々あります。

上で紹介したように支店の特定ができないと、休眠どころか永眠口座にもなりかねません。せっかく使えるお金をみすみすそのままにしておくのはもったいないです。

どの支店で口座開設したのかわからなくなる事例として多いのが、何度も引越しを繰り返す場合です。
そこで休眠口座対策として、引越しをするたびに自分の口座を整理することです。
そして最近利用していない口座があれば、解約をしておくのが賢明です。

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