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つなぎ売り、株主優待タダ取り、クロス取引の完全解説!もっと賢く株主優待を目指そう!

   

3月末あたりに株主優待の権利確定を設定している企業が多いです。

一般的には現物の株式を保有して株主優待を受ける、という形が普通ですが、優待だけを狙っている方もたくさんいます。かと言って現物を保有するほど魅力的な銘柄でもない…。こんなときに用いられているのが「株主優待タダ取り」「つなぎ売り」「クロス取引」と呼ばれる手法です。

これらのテクニックを取り入れることで手数料や金利などのコストだけで株主優待が手に入ります。かなりお得になりやすいですよね。

決して難しいものではないのですが、あまり株式投資になじみのない人には複雑に感じられるかもしれませんね。ということで今回は株主優待をもっと賢くもらうための「株主優待タダ取り・つなぎ売り・クロス取引攻略」を徹底解説していきたいと思います。

信用取引を使うのが大前提


株主優待タダ取りを実現するためには「信用取引」を使うことが前提になってきます。ということで、まずは信用取引について簡単に説明します。

【信用取引】

現金や株を担保にすることで、その担保のおよそ3倍の取引ができるようになる、という取引手法のひとつ。

信用取引には「信用買い」と「信用売り」の2種類があります。一般的な株の購入手法である「現物買い」と「信用売り」を上手く組み合わせるテクニックのことを「クロス取引」「つなぎ売り」と言います。

【信用売り】

信用売りとは現金や株を担保に、証券会社から銘柄を借りてそれを売却し、あとで買い戻して証券会社に返却する、という手法。一般的には株価が下落した際に利益が上がる取引手法です。

このように、現物買いと信用売りを組みあわせれば、約定した後に株価が下落したとしても損益が相殺されることになります。つまり、株主優待を狙いつつ、株価下落のリスクをヘッジできる、というわけですね。これが最大の肝になります。

例えば3/26が権利付最終日だとします。そこで3/25に現物買いの成行き注文、信用売りの成り行き注文をそれぞれ10万円で約定しました。

無事に株主優待が確定した後、株価が9万円まで下落したとします。現物買いはマイナス1万円に、一方で信用売りはプラス1万円になります。つまり、結果的には差額0円に。

逆に株価が11万円に上昇した場合、現物買いはプラス1万円、信用売りはマイナス1万円になるのでやはり差額0円。

このように、クロス取引はどんな風に株価が動いたとしても相殺されます。権利落ち日になったら「現渡」もしくは「品渡」(証券会社によって名称が異なる)をして完了です。

クロス取引を活用すると株価の変動リスクを全く考慮する必要がなく、必要になるのは手数料、金利、貸株料、逆日歩といったコストだけに限られてきます。これらだけで株主優待が取得できるのですから活用しないではないですよね。

信用売りの種類に注意

クロス取引で欠かせない信用売りですが、こちらには「制度信用売り」「一般信用売り」の2種類があります。それぞれに特徴があるので実際にクロス取引を始める前に把握しておきましょう。

制度信用取引

制度信用取引とは証券取引所が選定した銘柄での信用取引になります。つまり、各証券会社がルールを設けているのではなく、証券取引所がルールを作っているのが最大の特徴です。

もちろん制度信用取引(売り)と現物買いを組み合わせることで株価変動リスクをヘッジしたクロス取引が可能になります。しかし注意したいのが「逆日歩が発生する可能性」です。

多くの人が「信用売り」の発注を掛けた場合、一時的に株が不足する場合があります。そうなると、足りない分の株を回収するために証券会社、保険会社、機関投資家から株を借りてきます。そこにかかる費用、賃料が「逆日歩」です。制度信用売りを出した人は逆日歩を支払う義務があります。

実はこの逆日歩、クロス取引による株価変動リスクのヘッジよりも高額になることもあります。つまり逆日歩によってそれなりの損失が発生する可能性がある、というわけです。

最も信用できるヘッジは「信用買い残」が「信用売り残」を上回っている状況を確認することです。要するにわざわざ機関投資家から株を借りなくても大丈夫な銘柄を選べば逆日歩のリスクは限りなく少なくなる、という考え方ですね。2012年3月の大和証券グループ本社の信用買い残は信用売り残を200万株以上超えていて、逆日歩は発生していませんでした。

【逆日歩が決まる仕組みとは?】

少し話がそれてしまいますが、どうやって逆日歩の金額が決まっているのかを簡単に紹介していきたいと思います。

信用売りが大幅に増えると足りない分の株を借りてこなくてはなりません。そこで「私なら○○円で貸すよ!」「いや、私はもっと高い値段じゃないと貸さないよ!」といったやりとりが行われるわけです。

するとある証券会社が証券金融会社と手を組んで意図的に逆日歩をつり上げ、投資家からたっぷりと逆日歩を回収した、といった事件も起こりました。現在は金融庁から厳しく指摘されてそのようなことは怒らないので安心して大丈夫です。

要するに、逆日歩を決めているのは機関投資家の「入札」によるものだということです。

「去年はあまり逆日歩に値段はついていなかったから今年も大丈夫だろう」と考えている人は危ないかもしれません。結局のところ…

・どれくらいの信用売りがあるか
・株不足はどれくらい起こっているのか
・貸し出している機関投資家は多いか
・入札で提示される価格

によって逆日歩の金額が決まってくるわけです。

【制度信用取引によるクロス取引の考慮点】

ということでここまでの内容をまとめて、制度を信用取引でクロス取引を行う場合、次のような点に気をつけておくべきだと判断できます。

・過去の逆日歩は参考程度に(前年通りになるとは限らない)
・逆日歩のリスクを考えた上で本当に必要な株主優待か検討する
・制度信用取引によるクロス取引は最低単元に留めたほうが無難(超高額な逆日歩が発生すると損失にしかならない)
・ここ数年で高額逆日歩が発生しやすくなっているので注意

正直なところ制度信用取引でクロス取引を行うメリットはあまり多くないように感じられます。もし株主優待タダ取りを狙っているのなら後述する一般信用売りを使ったクロス取引を検討することをオススメします。

一般信用取引

一般信用取引は証券取引所の基準ではなく、それぞれの証券会社が独自に設定している信用取引のことです。特徴としては…

・銘柄の数が多い
・手数料は各証券会社が設定できる(一律ではない)
・逆日歩の心配がない

といったところでしょうか。最大の魅力は逆日歩のリスクがない、ということでしょう。これが一般信用取引によるクロス取引の特徴になります。

ただしメリットばかりではありません。いくつかのデメリットもあります。

・一般信用取引を取り扱っている証券会社が少ない
・長期と短期が分かれていて吟味する必要がある
・証券会社によって手数料が変わってくる

といった点があります。中でも一般信用取引を取り扱っている証券会社の少なさはネックになってくるかもしれません。現状ネット取引で一般信用売りを取り扱っているのはカブドットコム証券SBI証券松井証券、大和証券、岩井証券の5社。いずれも名の知れた有名証券会社なので特に問題は無いように感じられますが、普段使っている証券会社が一般信用売りを取り扱っていない場合はデメリットに感じられるかもしれません。

また長期、短期の問題ですが、こちらは証券会社によって取扱が変わってきます。例えばカブドットコム証券の場合だと長期は最大で3年間、金利1.5%。短期は最大で14日間、金利3.9%になります。さらに銘柄ごとで長期や短期が異なるのも注意。

カブドットコム証券とSBI証券以外は長期しか取り扱っていません。

一般信用取引を活用するなら銘柄が充実していて、長期と短期が選べる、そして単純に使い勝手が良いカブドットコム証券がオススメです。

カブドットコム証券でクロス取引を実践してみよう

ということでオススメの証券会社のひとつであるカブドットコム証券でのクロス取引の手順を紹介していきます。

まずカブドットコム証券は19時に翌日の一般信用取引可能銘柄が発表されます。こちらはログインして信用取引画面から内容を確認できます。他にも「kabuステーション」というツールを使っても確認できます。

注文受付時間が19時~20時の間になっていて、さらに注文数が多い場合は抽選になります。この抽選に当選して初めてクロス取引ができるようになります。ちなみに当選メール連絡を設定しておくと便利。

無事に当選したら買い注文を入れましょう。くれぐれも買い注文忘れ、売り注文忘れがないように!

20時半から翌日の15時までの間は一般信用売りが普通に注文できるようになります。人気の銘柄は在庫がないことがほとんどですが、誰かがキャンセルすると注文できる可能性もあるので気になる株主優待銘柄がある人はこまめにチェックしておきましょう。

ちなみに「ザラ場」で発注する場合は注意しておきましょう。普通に注文してしまうと買い・売りが別々の価格で約定されてしまいます。ということでザラ場での注文は「引け成り」か「寄り成り」で発注することを忘れないように!慣れていないのなら無理にザラ場は使わずに、夜に発注した方が無難ですね。

権利落ち日になったら「信用建玉一覧画面」の中から「現渡」「品渡」を行いましょう。これで株主優待タダ取りは終わり!

クロス取引のコストを確認!

クロス取引の魅力は株価の変動があってもそれを気にせずに株主優待を受け取りつつ取引ができる、という点です。しかしいくつかのコストが発生するので、この点はしっかりと確認しておきたいところ。主な取引コストは次のようなものがあります。

 
 

 コスト  内容  制度信用  一般信用
 売買手数料  買い・売りの両方で発生  ○  ○
 貸株料  年1~2%くらいの日割りが発生  ○  ○
 逆日歩  株不足が起こった銘柄で発生  ○  ☓
 配当落ち調整金  配当金に相当する金額の支払い  ○  ○

 
 

表の最後に出てきた「配当落ち調整金」について簡単に説明しておきます。株主優待と一緒に配当金が発生する銘柄の場合、配当金に相当する金額を支払わなくてはなりません。信用売りで発生する配当落ち調整金と、現物買いで受け取った配当金の差額がコストになる、というわけですね。ただし、税額が還付されて損にはならない場合もあります。

これらのコストをあらかじめ計算しておいて(逆日歩は当日にならないと正確な金額が分かりませんが…)「株主優待>コスト」になるようだったらクロス取引を検討しても良い、と判断できます。逆にコストの方が高くつくようだったらクロス取引を行うべきではないでしょう。

当落ち調整金は損益通算でマイナス分が戻ってくる?


一般信用でクロス取引をした場合、金額が大きいと配当落ち調整金の支払い金額が大きく膨らんでしまって、簡単に優待価値を上回ってしまうのではないか…。

そんな心配はよく分かりますが、マイナス分が戻ってくる方法があります。

・配当金の証券会社受領(株式数比例分配方式)+特定口座(源泉徴収あり)
・確定申告による売買損益と配当の損益通算

ただし注意したい点があります。それは自営業者や退職者が国民健康保険に加入している場合などです。クロス取引で配当収入がある状態は確定申告によって保険料の値上がりが起こる場合があります。

上場株式の譲渡益、配当金などの所得には「所得税・住民税」が発生します。現状は20.315%の課税になっています。この税金の計算は…

「譲渡所得等の金額=譲渡の対価の額-取得費および譲渡に要した費用の額等」

という形に。そして「取得費および譲渡に要した費用の額」の中に「配当落ち調整金」が含まれます。

例えば配当金が10万円もらえる状態で考えてみましょう。10万円のおよそ20%、つまり2万円が税金で差し引かれます。配当落ち調整金は10万円、というケースで考えていきましょう。

この場合、源泉徴収によって結局配当は8万円しかもらえなく、配当落ち調整金で10万円支払わなくてはならないので2万円分損しているように思えます。しかし、損益通算することによって配当の収入10万円から配当落ち調整金10万円が差し引かれる形になるので所得は差額0円。源泉徴収された2万円分の配当の税金は翌年に還付される形になります。

源泉徴収ありの特定口座で「株式数比例配分方式」を選んでいれば、自動的に損益通算されることになるので配当にかかった税金が戻ってくるわけですね。もちろんすぐに戻ってくるわけではないので一時的に損失が発生することにはなるのですが、きちんと戻ってくるので金額的な損失はありません。

手数料の面から…現物買いではなく「信用買い+現引」がお得になる!?

今回紹介したクロス取引は「現物買い+信用売り」の組み合わせで紹介してきました。これには理由があって、単純に「分かりやすい」からです。

しかし現物買いではなく「信用買い+現引」を使うことで手数料を抑えられるケースは結構多いです。

方法は簡単で、先に信用買いを約定をしておいて、建玉一覧の中から「現引・品受」画面にジャンプ。あとは現引の注文をかければ終わり。

最初の内は「現物買い+信用売り」でクロス取引の感覚を身に付けて、ある程度慣れてきたら「信用買い+現引」にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

株主優待投資向けネット証券ランキング

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